「老化」とは、一般的に「年齢を経るに従って、身体の機能が衰える事」と理解されています。
具体的には、どのような現象があるでしょうか。
・頭髪が白くなる。
・頭髪が抜ける。
・皮膚の弾力性がなくなり、しわが増える。
・血管の壁が硬くなり、動脈硬化を起こしやすくなる。
・骨がもろくなり、折れやすくなったり曲がったりする。
・視力が低下する。
・聴力が低下する。
・記憶力が低下する。
・つまずいて転びやすくなる。
・性欲が減退する。
・体力が衰え、日常生活で自立が困難になる。
大抵の人は、これらを感じたとき、自分の体が老いたことを意識するのではないかと思います。
今回参考にした本です。
老化は言うまでもなく、生きている限り訪れる生理現象であり、病気ではありません。
従って、老化を完全に止めるという方法はないのですが、その進行を遅らせることはできます。
その方法は、普段の生活の心がけ、そして、それに加えた効果的なトレーニングを毎日行なうことです。
具体的なトレーニング方法については、次回以降から紹介していきますが、今回は導入として、トレーニングをはじめる前の、普段の生活の心がけについて、説明したいと思います。
老化の進行を遅らせるには、簡単に言えば、以下のような有害要因を減らすことが大前提となります。
・睡眠不足
・食べ過ぎ、アンバランスな食事、不規則な食事時間
・運動不足
・ストレス
・喫煙
・過度な飲酒
これらを一気に無くすのは難しいですが、普段の生活の中で、以下のような意識を持ち、少しずつ実践していくだけでも、十分に改善していくことができます。
■寝つきの3時間を大切にする
我々の体は、細胞が死滅すると同時に新しくつくられるという、新陳代謝を絶えず行なっています。
この新陳代謝が低下すると、細胞は死滅するのみになり、老化が一気に進行します。
そして、この、新陳代謝が最も活発に行なわれるのが、寝つきの3時間に起こるノンレム睡眠(熟睡)のときです。
従って、以下のように、寝つきの3時間は、内外の要因から邪魔をされずに熟睡できるように工夫します。
・電話は留守電にしておく
・エアコンのタイマーを、3時間で切れるようにセットする
・昼間は、日光の中で散歩をする
■ご飯は毎食ごとに一口分減らす
いきなり厳しいダイエットをするのは大変ですが、最初は毎食一口ずつ減らすだけでも、肥満を予防する効果があります。
子供用の食器を使い、最初から少ない量を入れることによって、食べすぎを防ぐ方法も効果的です。
■意識して、常に体を動かす
運動不足は、体の衰えを一気に加速します。
普段、スポーツを行なう時間はなかなか取れなくても、例えば以下のような普段から体を動かす癖をつけていきます。
・電話をかけながら、その場歩きをする
・出入り口から一番遠い所に駐車して、歩数を稼ぐ
・エスカレーターに乗っているときは中腰になり、脚力を強化する
■精神的なストレスを増やさない
ストレスを減らすことは、そのまま体の衰えを防ぐことにもつながります。普段から以下のことを意識することにより、ストレスのない生活を送ることを心がけます。
・何ごとにも、良い面と悪い面がある。いつも良い面だけを見るように心がける。
・自分と他人を必要以上に比較しない。
・家族を大切にする。
・他人に迷惑をかけない限り、やりたいことを実行する。
・年齢を基準にして行動を決めない。
以上、老化の進行を遅らせるための基本的な心構えについて紹介してきましたが、次回からは、具体的なトレーニング方法について、進めていきます。
しかしその前に、最後にもう二つだけ、意識しておいてほしいことがあります。
一つめは、まず、今の自分に、健康な部位がたくさんあるということを再認識し、その能力を保っていくという意識をもつということです。
今、この文章を読むことができている視力。
今、目の前にあるパソコンを操ることのできる、手や指の力。
ものを考えることのできる、思考能力。
散歩のできる脚力。
軽い運動ならできる体力。
トレーニングを有効的に実践するためには、既に失われてしまったものを嘆くのではなく、現在ある能力を、ありがたいと思う気持ち、そして、これらを少しでも長く保ち続けたいと思う気持ちが、まず大切であることを認識してください。
もう一つは、老化防止のための実践的なトレーニングは、年齢は関係ないということです。
決して「私は年が年だから、いくら運動しても効果など期待できない」などと思わないでください。
例え何歳になろうとも、適度な運動を行なうことは、かならず大きな効果が期待できます。そして、この連載で紹介するトレーニングは、すべて短時間ででき、道具が必要なく、また基本的に体に負担がかからない内容を紹介していきます。
体は、無理矢理酷使する必要はありませんが、甘やかすこともしてはいけません。毎日、少しずつの時間をかけて、継続する事により、病気になりにくい、体力のある体をつくっていくことが、最終的な目標となるのです。


