100万人の健康読本
ココロとカラダの元気のために、癒しについてアレコレ考えてみました。

楽しく老いる

 ここまで紹介してきたトレーニングはどれも、決して3日坊主で辞めてしまうと効果がありません。

 実は、これが、一番難しい事なのです。

 「老化」という非常に手ごわいものを防止していくためには、例え少しずつでも、毎日の継続が結局、重要になってきます。

 とにかく、歯を磨くのと同じくらい習慣にすること。
 歯を磨かない日は、なんとなく気持ち悪いもの。
 それと同じくらい、トレーニングをやらない日は気持ちが悪くなるくらい、生活の中に入れることです。
(一部「ドラゴン桜」より引用)

 また、決して「義務感」から無理矢理行なわないでください
 今、このような運動ができる自分の体に感謝して、楽しく、リラックスして、毎日をトレーニングで過ごす事こそ、もっとも効果的なトレーニングとなります。

 老年期は、今までの人生の集大成です。

 現在の日本人の平均年齢は、男性が75歳、女性が83歳です。

 個人差はあるにせよ、これからまだしばらくの間は、人生の集大成を生きていく事になります。

 その時期に突入し、今の毎日の少しの努力を惜しんだ為に、苦しみと痛み、寝たきりの状態で過ごす毎日になってしまうのは、余りにももったいないです。

 この世には、まだすばらしいことがたくさんあります。

 行ったことのない国に行く。

 会ったことのない人と会う。

 食べた事のないたべものを食べる。

 その他、若い頃はできなかった、時間に余裕がある今だからこそできることはいくらでもあります。

 人の世を生きることは、その世の探索です。

 「へー、そうだったのか!」と、

 常に新しい発見をしながら生きること。

 これが、全ての欲求の源であり、人間が人間になったときからもっている欲求です。

 ただし、今後、この生き方を行なっていくには、老いない体づくりを今からはじめておくことが、絶対条件です。


 それはなにも、難しいことではありません。

 体をこまめに動かす

 食べ過ぎたり飲みすぎたりしない

 煙草を吸わない

 熟睡する

 これだけのことを、毎日意識しているだけでも、必ずいい体の状態のまま年老いていく事ができます。


 そして今日から、椅子に座ったままできるアイソメトリックスから試してみてください。

 10年後、あるいは20年後、決して後悔はしていないはずです。





充実した性生活を送れる体をつくる

 恋愛は、老化の進行を遅くするために最高の方法です。

 その理由は後に述べるとして、その前に、恋愛に入る前の大前提について説明します。
 まず、前回までで紹介したトレーニングを確実にこなし、肉体の衰えを防ぐことをはじめましょう。

 それによって、勃起不全、射精障害、更年期障害といった、心理的ストレスにつながる現象を防止することができます

 さらに、挿入する事だけが快楽ではないことを知りましょう。

 何も言わずに座る、手を握り合う、キスをする

 これだけで、心地よく十分な快楽を得られます。

 そのためには、常に相手のことを好きだという感情を持つこと。

 異性に恋する心を持ち続けることです。

 不幸にも連れ合いを亡くした人も、新しく恋を見つけ、その人を大切にすることもいいでしょう。

 年を経てからの2度目3度目の初恋は、毎日の生活に常に心地いい刺激を与えてくれます。

 結局、若さを保ち、老いない体、老いない心をつくるのには、年を経てからの恋愛が一番お勧めです。

 自分だけではなく、相手のことを考えればこそ、以前ご紹介したトレーニングにも身が入ります。

 これこそ、最も効果的なトレーニングです。

 恋愛に年齢は関係ありません。

 映画・小説などを見て恋愛に対する興味をもう一度もつこともいいでしょう。
 スティーブン・キングの「グリーンマイル」。
 「このミステリーが凄い!」のトップになった「葉桜の季節に君を思うということ」。

 年を経てからの恋愛は、色んなことを知り尽くしたあとの人間関係であり、非常に深いということが勉強できます。



生活習慣病に縁のない体をつくる

■高血圧を予防するウォーキング

高血圧予防の運動としては、特に肉体、精神にストレスをかけず、リラックスした状態で行なうことが重要です。

家族や友達とウォーキングを行なうと、どうしてもペースを他人に合わせようとしてしまいます。
また、会話に集中してしまうと、自分の体に意識を向ける事が難しくなります。
自分のペースを守り、のんびりと行ないましょう。

フォームも、腕の振りや歩幅を小さくし、坂道を避け、できるだけ平坦な道を歩きます。

とにかく、血圧を上昇させずに運動する事が重要です。


■高脂血症を予防するウォーキング

高脂血症の予防には、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす為、酸素を十分にとりながらウォーキングを行なうことが必要です。

とにかく、息が苦しくなってはいけません。
歩きながら、「呼吸が比較的楽である」状態を維持してください。
苦しくなってきたら、速度をゆるめます。
普通のウォーキングの50%程度の運動量、呼吸が楽な速度にします。

そのかわり運動時間を、長めに取ります。最低でも15分以上、
できれば1日に30分間のウォーキングを、週に3回以上続けることが望ましいです。


■糖尿病を予防するウォーキング

糖尿病の予防には、血液中の糖分を筋肉などへ運ぶ能力を高める事が、まず第一です。

そのために、ウォーキングにおいて、とにかく運動不足を解消する事が必要です。
ただし、呼吸が苦しくなるほど負担をかけすぎないように注意します。

また、ウォーキングのタイミングとして、食後20〜30分に行なうことを意識します。

そして、一番大切なことは、頻度を増やす事です。
1日数回に分けて、週のうち5日は歩くようにしましょう。


■骨粗鬆症を予防するウォーキング

骨粗鬆症を予防するには、まず食事に気をつけます。
・カルシウムを十分に取りましょう。
・塩分、アルコール、コーヒーを控えましょう。

そしてウォーキングでは、特に骨に力を加える事を意識します。

ただし、日ごろ運動不足の人が、急激に力を加える事はしてはいけません。
レベルに従って、段階的にウォーキングを行ないます。

レベル1:椅子ウォーキング
・椅子に浅めに座ります。
・太ももを高めに持ち上げます
・その脚を思い切り振り下ろし、足裏で床を強く踏みつけます。
左右それぞれ、15歩を目安に行なってください。

椅子ウォーキングの目安は、大体3週間です。

レベル2:ドスンドスンウォーキング
・膝を曲げて、太ももを高く引き上げます。
・できるだけ勢いをつけて、脚を地面にたたきつけるように着地します。
・着地はかかとでおこないます。
・歩幅は、通常より広めに取ります。

左右、それぞれ15歩が目安です。
歩きすぎに注意してください。


■心臓病を予防するウォーキング

ここで、注意です。
心臓病の方は、まず医者にウォーキングをしてもいいかどうかを、必ず相談してください。

その上で、特に以下のような注意が必要です。

・常に心臓に意識を集中し、胸の痛み、不整脈、息苦しさ、めまい、足のもつれなどを感じたらすぐにウォーキングをやめて休んでください。

・極度な暑い日は、外で無理に行なわず、地下街やショッピングセンターなどを利用します。

・逆に寒い日は、服装で防寒対策に十分気をつけてください。

・20〜30分ごとに、コップ1杯程度の水分をとってください。

・軽い気持ちで望んでください。「運動しなければ」と余計な精神的ストレスをかける必要はありません。

・運動前の食事は、軽くだけですませてください。できれば、食後1時間ほどおいてから行なうことが安全です。特に食べ過ぎないように注意してください。

・携帯電話や、緊急連絡先は、常に携帯しておきましょう。

・坂道などは避け、平坦なコースでウォーキングを行ないましょう。

・ウォーキングを終わった後は、背中や腰の筋肉が硬直していますので、ストレッチをしておきましょう。ベンチや椅子に座って、両足の間に体を入れ、上体を前に倒し、そのまま10〜20秒間、3回繰り返します。

・1日1万歩を目指しましょう。最初は大変かもしれませんが、万歩計を使って、無理なく増やしていきます。

 以上、一口にウォーキングといっても、症状によって様々な方法があることを紹介してきました。
 自分の症状を確認し、適切なウォーキング法により、安全な運動を行なってください。



自立できる脚をつくる

 普段から、一番意識をしなければならないものは、脚の筋肉をいかに衰えさせないか、です。

 これだけ重要な脚の運動となると、一日一度のトレーニングを行なうよりも、常に、何かしているときに意識的に脚を動かす、「ながらトレーニング」が非常に有効です。

■エスカレーター・エレベーターの利用

運動不足の多くの人が考えることに、
「最近、運動不足だから、エスカレーターではなく階段を利用しよう」
というものがあります。

 ところがこれは大きな勘違いです。運動不足により心臓や血管が弱っている体で、長い階段の上り下りのような負担の大きい運動を一気にすると、非常に危険です。

 この連載で紹介しているトレーニングは、「安全に老化を防止する」を前提としています。慣れない運動をいきなりはじめるのではなく、普段利用しているエスカレーターを上手に使う事により、効果的なトレーニングが可能となります。

 キーワードは、「中腰」です。
 エレベーターでもエスカレーターでも、乗っている間だけ、膝を少しだけ曲げて「中腰」を意識してください。
 たったこれを意識するだけでも、脚にかかる力が適度に増え、トレーニングとなるのです。

■電話している時間の利用

 普段、みなさんは、一回の電話で、どのくらいの時間をかけているでしょうか。
 電話をしながら椅子にボーっと座っている時間こそ、一日の中で、一番有効に活用できる時間なのです。

 電話が鳴ったとき、座ったままではなく、まずは立ってみましょう

 そのまま、両足のかかとを上げ下げしてみてください。

 これだけで、足首を鍛えるトレーニングになります。

 さらに長電話になりそうなときは、前もって、台を用意しておきます
 その台に上り下りを繰り返すだけで、脚力を強化するに効果的な、踏み台昇降運動を行なうことができます。


■椅子に座っている時間の利用

 テレビを見ているとき、本を読んでいるとき、仕事をしているとき、椅子に座っているままで、アイソメトリックスができます。

 両膝の間に、小さめ(枕くらい)のクッションをいれてください。

 全力で、両膝を内側に押します
 そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返してください。

■バスや電車での、通勤・移動時間を利用する。

 電車やバスの中は、「ながらトレーニング」に最適な環境です。

 動く乗り物の中で、しかも周りに人がいる状態は、立っているだけで脚が鍛えられます。
 普段から、座ってばかりで、体を甘やかせている方は、できるだけ立つように意識をしましょう

 また座っている場合でも、アイソメトリックスが可能です
片方の足のアキレス腱と、もう片方の足首の前の部分を重ねたまま、全力を加えてください。
 あとは、同じ。そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。


■立っている時間を利用する。

 人と待ち合わせの時、バス停で待っているとき。
 ほんの数分ですが、立つだけの時があります。
 そんな時こそ、トレーニングに最適な時間。
 人は誰しも、「トレーニング」のための時間は割きにくいのですが、このような半ば無理矢理にできてしまった時間は、大いに有効活用しましょう。

 立っているとき、両足のかかとをつけたまま、両足のつま先をできるだけ横に開いてください。180度になるくらいが理想です。
 そのまま、両膝をつけるように脚全体に力を入れ、7秒間。
 間に5〜10秒の休みを取って、数回くり返してください。


 今回ご紹介したものは、どれも、あることをし「ながら」意識をそちらに傾けるという方法です。老化の防止は、普段の意識の改善が重要。日常生活で、上のことが無意識にできるようになるまで習慣にしてください。



痛みが起きない関節をつくる

「アイソメトリックス」とは、いわゆる筋トレの事ですが、動かして鍛えるのではなく、むしろ静止して鍛えるトレーニングであり、以下のような特徴をもっています。

・安全である。
・道具は必要ない。
・疲労が少ない。
・どこでもできる。

以下、各部位のアイソメトリックスについて、紹介していきます。
なお、行なう時は、どれも以下の事に注意してください。

・全力をだすこと。
・呼吸を止めないこと。(特に力を入れるとき)
・決して急激に力を加えないこと。
・関節に痛みのあるときは休むこと。

■首
・両手の指を組み合わせ、手のひらを頭の後ろにあてます。
・ゆっくりと、両手で頭を前に押します。
・頭の方は、手に抵抗する形で後ろに押します。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■肩
・胸の前で、両手の指をフックのようにつなぎます。
・ひじを肩の高さまであげます。
・そのまま全力で両手を引っ張ります。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■ひじ
・ひじを直角にまげ、両手を胸の前におきます。
・一方の手のひらを上にして、もう一方のての甲にあてます。
・全力で両手を押し合います。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■手首
・テーブルに向かって座ります。
・両ひじを直角に曲げて、ひじを脇につけたまま、手の甲をテーブルの上に乗せます。
・手の甲で全力でテーブルを押します。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。
・同じことを、手のひらでテーブルを押す形でも行なってください。

■手指
・両ひじをまげたまま、両手の指先を合わせます。
・全力で、両手の指先どうしを押し合います。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■腰
・仰向けになり、両膝を直角に曲げます。
・両腕を、脇に伸ばします。
・頭、肩、両腕を床から離し、同時に膝を曲げたまま、床から離します。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■膝(1)
・壁に背をつけて立ちます。
・背をつけたまま、両膝を直角に曲げます。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

※この運動が辛い場合は、以下を試してください。
■膝(2)
・椅子に浅めに座ります。
・一方の足を床から離して、膝を伸ばします。
・上げている足の指先を真上に向け、力を入れます。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■足首
・壁に手をついて立ちます。
・片一方の脚を上げ、もう一方の足でつま先立ちをおこないます。
・そのまま7秒間、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。

■足指
・椅子に座ったまま、両足の指でじゃんけんのグーをつくるように、全力で曲げます。
・そのまま7秒間
・今度はじゃんけんのパーをつくるように、全力で広げます。
・そのまま7秒間
・この二つの動作を、5〜10秒の休みをはさんで、3回繰り返します。


 これらの運動を、できれば毎日行なっていただくのが理想です。
 慣れるまでは大変かもしれませんが、寝る前の30分に行なうなど、これらを習慣にすることにより、関節周りの筋肉が効果的に鍛えられていきます。


 もう一つ、関節について、上のトレーニングの他に、意識して欲しいのは、普段の生活でか急激な力(負担)をかけないように注意することです。
 例えば、大きなくしゃみを一つしたために、腰痛への引き金につながった人がいます。できるだけ静かにくしゃみをするなど、毎日の動作をソロリと静かに行なうよう、常に意識をしてください。



好きなものが食べられる体をつくる

■肉や魚を食べる

 年をとるにつれて、どうしても肉類を避け、さっぱりした食事を取る傾向が強くなってしまいます。
 しかし、全ての体力のもととなるたんぱく質がなければ、体も体力もつくれません。

 日ごろから、ごはんよりもおかずを食べる事に注意し、タンパク質の摂取量を減らさないように心がけましょう。

■よくかんで食べる

 人間がものを食べて栄養素を取り込むときに、「かむ」という非常に重要な動作を行なっています。

 これによって、あごの横にある咀嚼筋(咀嚼筋)という筋肉が動かされ、直接つながっている脳の血流を活発にします。
 よく現代社会は、やわらかい食べ物が増え、かむ事がすくなくなっていると言われていますが、だからこそ意識して、普段からかみごたえのある固い食べ物を食べなければなりません。

■健康な大便ができるような意識を持つ

 健康な人の大便の回数は1日1回です。これを、守るように努力しましょう。大便の出が悪くなり便秘になると、様々な弊害がおこります。
腹部の痛み、張り、ストレスの増加、睡眠不足などです。
便秘になる原因は、結局、
・大便のもととなる食物摂取量の減少
・水分の摂取量の減少

となります。要は、3食しっかり食べて、水を十分に飲む、という、とても当たり前なことが、重要になってくるのです。

■まんべんなく食べる

 老化防止に必要な食物は一種類ではありません。
 様々な種類の食材を、まんべんなく取るように意識してください。

・筋肉の廊下を予防するタンパク質
鶏肉、魚、牛肉、豚肉など

・骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を予防するカルシウム
牛乳、小魚など

・ボケや痴呆症を予防する高酸化栄養素
(1)βカロチン・ビタミンC(パセリ、ブロッコリー、ピーマン、ほうれん草)
(2)ビタミンE(植物油、アーモンド、ナッツ、あんこう、たら)
(3)アントシアニン(ブドウ、赤ワイン)
(4)リコピン(トマト、スイカ、柿)
(5)カテキン(緑茶など)
(6)イソフラボン(大豆など)


 以上、主に食べ物について、摂取する方法を紹介してきましたが、最後に、言うまでもなく摂取しない側の方も注意しなければならないことを、補足しておきます。

 煙草や過剰なアルコール類など、これらを控え、正しい生活習慣を守ることは、様々な悪影響の予防となり、上で紹介した栄養素を効果的に摂取できる体をつくるために、絶対必要となる条件です。
 正しい生活習慣を取り戻し、トレーニングの効果が有効に得られる体づくりを目指してください。


よく見える目をつくる

■まばたきトレーニング

 よく見える目をつくるための基本は、涙の分泌を増やすことです
 涙は、目を健康な状態に保つために決して欠かすことのできないものです。

 涙によって、目の表面を常に清潔に保たれます。
 また異物が入ったときも、流し出す作用があり、眼球の表面に傷がつくのを防ぐ重要な働きをしています。

 ところが、パソコンや携帯での作業が増えてしまった現在、「ドライアイ」に代表される涙の分泌不足による問題が非常に増えてきています。

 普段から涙の量を保つ訓練として、まばたきトレーニングがあります。

 方法は簡単で、以下の手順に沿って行ないます。

(1)(着用している人は)コンタクトレンズをはずします
(2)目をおもいきり閉じます(5秒間)
(3)目をおもいきり開きます(5秒間)
(4) (2)と(3)をくりかえします。

 だいたい、1セット5回くらいを目安にくり返してください。

 特に運動が終わった後は、温かいタオルで目をおおうことにより、血行が促進され、さらに効果が高まります。


■目玉トレーニング

 目で物を見る場合、眼球の周りにある筋肉を使用します。
 ところが、机の上やディスプレイなど、ある1点だけを長時間凝視していると、筋肉が使われなく、どんどん退化していきます。

 そのため、ことあるごとに、筋トレを行ない、活性化させる必要があります。以下、3つのトレーニングを紹介しますので、仕事の合間、積極的に行なってください。

(1)左右運動
・両手の人差し指を30センチほど開き、目の前に立てます。
・頭を動かさず、目だけを動かして、左指→右指→左指→右指と、交互に見ていきます。

(2)上下運動
・両手の人差し指を伸ばして、上下に30センチほど開きます。
・頭を動かさず、目だけを動かして、上→下→上→下と、交互に見ていきます。

(3)遠近運動
ピントを合わせる遠近調節機能も、やはり目の筋肉を使っています。
・ボールペンを用意します。
・目の前にボールペンを立てます。
・ペンの軸にかかれている文字に注目してピントを合わせます。
・そのままボールペンを、前後に動かします。
このとき、頭は固定したまま、常にペン軸の文字に注目し、ピントを合わせたままにしてください。


 その他、目のトレーニングとしては、電車のなかから背景を追いかけたり、スポーツをしながら動体視力を鍛えるというものがあります。

 いずれにせよ、これらは毎日の小さなとりくみにつながる習慣化が必要ですので、わずかな余裕時間を利用しながら、ことあるごとに、これらのトレーニングを意識してみてください。



物忘れしない脳をつくる

「物忘れ」には「健忘」「ボケ」があります。
「健忘」は、いわゆる「ど忘れ」などがありますが、人から聞くと「あぁ、それそれ」と思い出し、完全に忘れるものではありません。これはある年を過ぎれば自然に起こるもので、それほど心配することはありません。
 しかし「ボケ」の方は、何も対処をせずに放っておけばどんどん悪化していきます。

「ボケ」の症状は、

・食事を食べた事がわからない
・身内の顔と名前が一致しない
・今どこにいるのか、答えられない

といったものが有名ですが、さらに症状が進むと、食事や排便がコントロールできなくなり、完全な介護が必要となります。

 ボケは、記憶が完全に消えます。思い出すことができません。
 ボケは、時間や場所の認識ができなくなります。
 ボケは、計算ができなくなります。
 ボケは、新しいことが覚えられなくなります。

 自分がこのような状態にあると認識できれば、すぐに病院へいくことが必要です。
 しかしボケが進行すると、自分が正常なのかそうでないのか、それすらも分からなくしていきます。

 対策として、以下の2つの予防策を紹介します。


■手を動かす

 手、特に手の指は脳と非常に密接につながっており、手を使えば使うほど、脳のたくさんの部分を刺激することになります。

 その意味で、裁縫、手芸、工作、楽器の演奏、書道、絵画など、手を使った趣味を数多く行なうことをお勧めします。

 普段の仕事においても、スケジュール帳に手で書き込む癖をつけることにより、スケジュールノートを日に何度も見て、内容を確認することは、物忘れの防止にもつながります。


■新しい刺激を求める

 人間は、年をとればとるほど、保守的になっていきます。今更、新しい趣味を開拓しようと思う気にならないことが多いです。

 しかし、脳に刺激を与え、活性化させる最も効果的な作業は、今までにやったことのない新しいことをすることに勝るものはありません。

 何も、新しく趣味を増やさなければならないという難しい事でなくてもいいのです。

例えば、
・普段とは違う道を通って帰る
・普段とは違う駅で降りる
・余暇を利用してプチ旅行する

といった、ほんの小さな刺激でもいいのです。

 毎日、同じルートを辿って家に帰る生活よりも、少しでもいつもと違う刺激を与えて脳を活性化することにより、ボケの防止に役立つのです。

 生きている以上、老化は避けられないことです。
 しかし、普段から、意識して生活する事により、その進行の速度を遅くすることは、決して不可能ではありません。


元気な体をつくる

ウォーキングは、全ての運動の基本であり、全ての健康法の基本です。

 ジョギングではありません。ジョギングは、体への負荷が強く、心臓や膝への負担が大きくなりすぎることがあります。ここで説明するトレーニングは、スポーツ選手になるための体づくりではなく、安全に、かつ短時間で行なえる、日常生活に支障のない体力を保つことであるのが一番の目的です。体に負担をかける運動を無理に行ない、怪我をしてしまっては、元も子もありません。

 ウォーキングは、安全で効果的、しかも始めるために道具がいらず、今日から簡単にはじめることができます。

 ウォーキングについての細かいテクニックは、また後の方のテーマで説明していきますが、まず最初は、ただ普通に歩くこと、但し毎日行なうことを心がけてください。とにかく、今の運動不足解消のため、習慣にすることがなによりも大切です。

 ウォーキングは、運動の習慣をつける最初の一歩として適切なトレーニングです。例えば、
・毎朝起きた後すぐに、近所の公園を一周する
・通勤に使う最寄駅まで、毎朝歩いていく

といった具合に、自分なりに目標を立てやすい特長があります。

 また、歩く時間の目安については、毎回、10分〜30分程度の時間で十分です。1時間以上だと歩きすぎです。ウォーキングがいくらいいといっても、あまりにも長時間歩きすぎると逆効果です。老いない体づくりのためのトレーニングは、できるだけ無理なく続けることが重要です。

 最寄駅まで歩いて30分ぐらいの時間であれば、毎朝そこまで歩くことが適切ですし、駅から近くに住んでいる場合は、隣の駅まで歩いてみる、など工夫をしてみましょう。


 毎日歩くことがそれほど苦にならず、比較的習慣になってきたと感じたなら、今度は「ちょっと苦しい状態」を追加してみます。

 ジョギングほどではないにしても、適度な疲労を与えるほどの運動量を加える事により、単なる「さんぽ」から、効果的な「ウォーキング」となります。適度な苦しさとは、「ちょっと呼吸がはずんできたが、話は十分できる」状態です。
 この苦しさを与えるウォーキングを行なうためには、自分のフォームについて、少しだけ以下のことを意識してみます。

・頭は起こして、遠くを見ます。
・ひじは直角に曲げて、腕を前後に大きく振ります。
・膝はできるだけ伸ばしたまま、脚を前後に動かします。
・かかとで着地して、つま先で地面をしっかりと蹴ります。


 以上、今回は、まず基礎体力を向上させる方法として、ウォーキングを紹介しました。



老化って何。

老化は言うまでもなく、生きている限り訪れる生理現象であり、病気ではありません。
従って、老化を完全に止めるという方法はないのですが、その進行を遅らせることはできます。

その方法は、普段の生活の心がけ、そして、それに加えた効果的なトレーニングを毎日行なうことです。

具体的なトレーニング方法については、次回以降から紹介していきますが、今回は導入として、トレーニングをはじめる前の、普段の生活の心がけについて、説明したいと思います。

老化の進行を遅らせるには、簡単に言えば、以下のような有害要因を減らすことが大前提となります。

・睡眠不足
・食べ過ぎ、アンバランスな食事、不規則な食事時間
・運動不足
・ストレス
・喫煙
・過度な飲酒

これらを一気に無くすのは難しいですが、普段の生活の中で、以下のような意識を持ち、少しずつ実践していくだけでも、十分に改善していくことができます。

■寝つきの3時間を大切にする

我々の体は、細胞が死滅すると同時に新しくつくられるという、新陳代謝を絶えず行なっています。
この新陳代謝が低下すると、細胞は死滅するのみになり、老化が一気に進行します。

そして、この、新陳代謝が最も活発に行なわれるのが、寝つきの3時間に起こるノンレム睡眠(熟睡)のときです。

従って、以下のように、寝つきの3時間は、内外の要因から邪魔をされずに熟睡できるように工夫します。

・電話は留守電にしておく
・エアコンのタイマーを、3時間で切れるようにセットする
・昼間は、日光の中で散歩をする

■ご飯は毎食ごとに一口分減らす

いきなり厳しいダイエットをするのは大変ですが、最初は毎食一口ずつ減らすだけでも、肥満を予防する効果があります。

子供用の食器を使い、最初から少ない量を入れることによって、食べすぎを防ぐ方法も効果的です。

■意識して、常に体を動かす

運動不足は、体の衰えを一気に加速します。
普段、スポーツを行なう時間はなかなか取れなくても、例えば以下のような普段から体を動かす癖をつけていきます。

・電話をかけながら、その場歩きをする
・出入り口から一番遠い所に駐車して、歩数を稼ぐ
・エスカレーターに乗っているときは中腰になり、脚力を強化する

■精神的なストレスを増やさない

ストレスを減らすことは、そのまま体の衰えを防ぐことにもつながります。普段から以下のことを意識することにより、ストレスのない生活を送ることを心がけます。

・何ごとにも、良い面と悪い面がある。いつも良い面だけを見るように心がける。
・自分と他人を必要以上に比較しない。
・家族を大切にする。
・他人に迷惑をかけない限り、やりたいことを実行する。
・年齢を基準にして行動を決めない。

以上、老化の進行を遅らせるための基本的な心構えについて紹介してきましたが、次回からは、具体的なトレーニング方法について、進めていきます。
しかしその前に、最後にもう二つだけ、意識しておいてほしいことがあります。

一つめは、まず、今の自分に、健康な部位がたくさんあるということを再認識し、その能力を保っていくという意識をもつということです。

今、この文章を読むことができている視力。
今、目の前にあるパソコンを操ることのできる、手や指の力。
ものを考えることのできる、思考能力。
散歩のできる脚力。
軽い運動ならできる体力。

トレーニングを有効的に実践するためには、既に失われてしまったものを嘆くのではなく、現在ある能力を、ありがたいと思う気持ち、そして、これらを少しでも長く保ち続けたいと思う気持ちが、まず大切であることを認識してください。


もう一つは、老化防止のための実践的なトレーニングは、年齢は関係ないということです。

決して「私は年が年だから、いくら運動しても効果など期待できない」などと思わないでください。
例え何歳になろうとも、適度な運動を行なうことは、かならず大きな効果が期待できます。そして、この連載で紹介するトレーニングは、すべて短時間ででき、道具が必要なく、また基本的に体に負担がかからない内容を紹介していきます。

体は、無理矢理酷使する必要はありませんが、甘やかすこともしてはいけません。毎日、少しずつの時間をかけて、継続する事により、病気になりにくい、体力のある体をつくっていくことが、最終的な目標となるのです。